耐震診断


耐震診断のお話がありました。

耐震診断は前の前の事務所で数件担当したことがあります。

 

相談内容はテナントビルの耐震補強をしたいというのが主旨でしたが、その前段として耐震診断をするというものです。最近は自治体により、補助金が出ることがあります。その補助金を使いたいというものでしたが、お話を持ってきたのは施主ではなく、間に入って相談を受けている人です。

しかしよく聞くと、私のところに来る直前に診断については施主が他に直接発注してしまったと。相談を受けている手前どのように対応してよいかというものでした。

 

耐震補強工事とはまず、耐震診断(現状どれだけ耐震の能力があるか調べる)、補強設計、補強工事という流れになります。診断と設計は切り離されていますが、流れ的に同じ設計事務所が行うほうが効率的なので、別々の設計事務所が入ることは稀です。

 

そこで、回答としては、診断の結果を待ちましょうということにしました。

診断は補助金が出ますが、今回の場合、設計や工事には補助金は出ません。診断結果に対し、どのような補強が考えられ、どれほど工事費が見込まれるという話になった段階で、何かできることがあれば対応したいと思います。

 

耐震強度について、施主は大分気にされているということなので、補助金もでるなら、耐震診断をすることは悪いことではありません。ただ診断の結果、補強した方がよいか、建て直した方がよいかという大きな分かれ道があります(あるいはそのまま)。施主の経済状況、テナントに対するリスク、また施主の相続に関する問題など、総合的な観点からどうしたらよいか、判断が必要です。