天井に埋め込むダウンライトには断熱施工器具というタイプがあります。
照明器具には日本照明工業会の認定を受けたSマークという表示が貼ってあります。
団体名が変わる前の日本照明器具工業会の場合もあります。
その脇に、「S」「G」「GI」などと表記が付け加えられている場合が断熱施工器具となります。
Bはブローイング(ブローイング工法=吹付工法)を示し、Gはグラスウール(マット敷工法)、GIはI地域で使用可能なマット敷工法を示しています。
ブローイング工法とは吹付断熱材のことで、現場で吹き付けるので隙間が出来ず、気密性が高い断熱工法です。
対してマット敷工法とは平らなマットのような形に成形されたグラスウールを敷きつめる工法で取合いに隙間が出来たりして、ブローイング工法より気密性に劣ります。
ブローイングには現場吹付硬質ウレタンフォームやアクアフォームなどがあります。
ただ、照明器具で対象としているSBは照明器具の裏側をブローイング工法で直接覆う場合を意味するので、施工の手順やより有効な断熱性能の確保の観点からは、ほとんどないと思います。
マット敷工法は木造の住宅では最も一般的な工法で、ブローイング工法より安価なため、鉄骨造でも使用している場合があります。
そこで先日より話題にしているLED電球の相性について触れておきます。
これはLED電球に限った話ではなく、電球型蛍光灯も同じです。
電球のパッケージには断熱施工器具には仕様できない旨が小さく書かれているものがほとんどです。
逆に断熱施工器具に使える商品は、それが商品特徴なので、大きくアピールする表現がされています。
そして、世にあるLED電球、電球型蛍光灯は大半が断熱施工器具には対応していません。
白熱灯は光る部分(光源)が熱を持ちますが、LED電球や蛍光灯は光をつくり出す根元(ソケット付近)が熱を持ちます。
照明器具の裏側を断熱材で覆われると、熱放出が出来ず、メーカー保証の寿命に至らず電球が切れるという理屈です。
まだまだ発展途中の技術なのですね。
そこで実験的に我が家で使っている方法は、断熱施工器具ではあるが、実際には裏に断熱施工をしていない場所の照明にLED照明や電球型蛍光灯を使用してみるという方法です。
器具は断熱施工に対応しているが、実際には断熱施工していないのだから、もしかして大丈夫なのではないかという発想です。
もちろん、そんな部分に触れたメーカーのコメントは見たことがありません。
電球型蛍光灯LDKで6ヶ所採用して2年ほどで1ヶ所切れました。
LED電球はトイレに設置したばかりで、これから経過観察です。
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