温泉について


温泉付リゾートマンションのはなしついでに、温泉について書きます。

計画時に「100%源泉かけ流し」と謳えるのかと建築主から相談を受けたことがあります。販売パンフレットが必要なマンション販売においてはいい売り文句ですから、ぜひ入れたいところでしょう。


この表現には「100%」「源泉」「かけ流し」と3つの意味が合わさっています。

まず「源泉」。これは地底から湧いた温泉を意味しています。

次に「かけ流し」。これはお湯を循環せずに、浴槽がいっぱいになったら、余ったお湯を捨てているということ。

最後に「100%」。これが意味不明というか、よくわからない部分。何が100%なのか。

「源泉かけ流し」と「100%源泉かけ流し」が同じ意味で使われているような気がします。「源泉かけ流し」とは地中から湧いた温泉を循環せずに使い捨てにしていますとうことです。もちろんこの定義において、加水、加湯、循環ろ過、消毒は行われないということになります。この辺は温泉法なるもので表示が決められているので浴室や脱衣室で探してみてください。日本人の感覚からいうと、常に純度の高い新しいものが入れられていて神聖な気持ちになり、それがリラックスへとつながるのでしょう。「100%」とはそれを強調する言葉として使われているような感じがします。まさに、ズバリというようなもので、本家、本舗という言葉がやたら使われるように、枕詞みたいなものでしょう。

この言葉が流行り出したのはレジオネラ菌の事故が多発してからのここ10年くらいでしょう。循環しているとお湯が入れ替わらないので菌が発生しやすいことから、それとは違いますよとアピールする目的が強かったと思います。ただ、「かけ流し」もご存じのとおり、吐水口から入れて、余ったものがオーバーフローで捨てられます。浴槽の底のお湯はそのままです。定期的にお湯を抜いて浴槽の底を掃除していなければ、やはりきれいとは言えません。いずれにしても菌についてはメンテナンス次第といえます。

 

工事中に現場監督さんの宿舎に泊まらせてもらったことがあります。宿舎は昔どこかの寮だったらしく大浴場がありました。もちろん温泉。ただ、源泉が濃度がつよく、温度も高いので水で薄めなければ入れません。循環なんてしてません。温泉は源泉保有者から年間契約で買うので定額使い放題、あとは水でうすめるだけ。もったいないような、でも贅沢なお風呂です。

白濁した湯船は湯の花で覆われ、底がみえませんでした。肌つるつるです。

 


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コメント: 3
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