大雪の影響


近所にある先月の大雪の影響を受けたであろう建物です。

昨年末まで工事をしていたような気がするので、竣工直後の事故です。

 

埼玉県内では富士見市の総合体育館屋根が崩落、熊谷市のドームの膜屋根が破れる、その他、八王子市や高崎市では商店街のアーケードが崩れるなど多くの事故が発生しました。

 

やはり予想以上積雪があったということでしょうが、雪が積もったあとに雨が降ったことが大きく影響しているようです。

23区を例に考えると、法的には積雪は30cmを想定しています。その時の積雪荷重は積雪1cm当り2kg/m2、つまり60kg/m2までは想定されています。(実際には強風で受ける力の方が強いため、それ以上の外力に耐えられるつくりになっています。)

しかし雪のあとに雨が降ったため、厚さ30cmのスポンジが水を吸ってしまった状態となりました。するとその重さは300kg/m2、さらに雪の重さを加えると360kg/m2となり、想定の6倍の荷重がかかったことになります。(熊谷や高崎においては想定積雪量の倍が積もったとのことです。)

 

異常気象とはいえ、ここまでの荷重を想定することは不可能ですし、不経済でもあります。大変難しい問題だと思います。